心をコントロールする秘訣は、転換を理解できるかどうかにかかっている。つまり、消極的な感情が心に浮かんだら、「考え方を変える」という方法で、積極的に感情の転換を図ることだ。
(ナポレオン・ヒル 『巨富を築く13の条件』 きこ書房)
人の原動力は、心の中にある感情によって作られます。その時の感情を心の中で受け止め、どう解釈するかによって行動が変わり、違った運命を辿るというのは、多くの成功者によって証明されています。
大切な事は、心を支配する感情が、建設的なプラスの感情によって形づくられ、破壊的な感情を追い出すことを習慣化すること。つまり、悪い事も含めて全てが学びだと考えるという事です。
しかし、感情をコントロールするというのは、そう簡単なことではありません。誰にだって辛い時や悲しい時はあります。そのような感情を、すぐに変えろといっても普通は無理です。
失敗すればショックを受けて立ち直れなかったり、後悔して考え込んでしまったりして、本当はそれほどたいした問題ではなかった事でも、ますます悪い様に考えてしまいます。
自分には才能が無いとか、これ以上やっても無理だと言って、とにかく出来ない理由を考えて気持ちを落ち着かせようとする。そして結局諦めて、また別の事にチャレンジするというのが、大抵の人だと思います。
しかし、こうした感情のプロセスが習慣になってしまうと、できない事に嫌気がさして、挑戦を止めてしまい、精神的な病気になってしまったり、破壊的な心が膨らんで人を傷付け、人生を台無しにしてしまうかもしれません。
では、どうすればいいのでしょうか。失敗というのは、取り返せない過去の出来事であって、もうそこには戻れません。それに対して悩んでいても、時間の無駄だというのが成功者の考えです。
本気で悩むところはそこではなく、何がいけなかったのか、何が原因だったのかという事です。それが分かれば、逆に失敗できてよかったという発想になるに違いありません。失敗によって、以前の自分よりもレベルを上げる事ができるわけです。
私は幼少の頃から、損をしたり、間違った判断をして失敗した事に対して、自分には力はある、今回はたまたま運が悪かっただけだと、いいように自分の中で勝手に解釈していました。
当時は、失敗の原因を突き止めて改善しようというまでの意識はありませんでしたが、今考えると、自分なりに感情をコントロールして、プラスの流れを作り出していたんだなと思っています。
人生最後に勝てればいい。今の状況がたとえ芳しくなくても自分次第で変えていける。そう信じて突き進んでいます。