オーナー社長は大胆であっていい。自分の会社だから会社の損は自分の損。だからなにをするにもよく考えて行動する。行動すればよいのである。
(藤田田 『勝てば官軍』 KKベストセラーズ)
人生は60%確実だと思ったら行動せよ。やらなければどうしようもないと、藤田田さんは著書の中で言っておられます。しかし、思った事を実際に行動に移す事のできる人はそう多くはないはずです。
一般的に企業では、自分の役割を果たすとか、責任ある行動をするということが個人に求められ、トップからも指示されます。では、実際にその役割が果たせているのかというと、「ノー」だと思います。
人間は感情で動いてしまう事が多く、本当は正しいと頭では分かっていてもなかなかその通りにはできません。私は企業のトップと接していた時に感じた事があります。それは、本物と思える人は感情では動かないという事です。
例えば会社の内部において、こいつは嫌いだから、こいつとは合わないからという感情で個人を評価してしまう。努力して成果を上げている人を差し置いて、特に向上心も無い部下を高く評価する。そういった状況が実際にはあると思います。
もしも幹部レベルの中にこの様な人がいるとすれば、正直上に立つマインドではありません。幹部としては失格と言えるでしょう。伸びようとする部下の成長を妨げてしまいます。
また、今までの習慣を変えようとしない人もいます。経営難で人員の削減が必要な時にそれをやらない。分かっていても、感情がそれに勝りできない。そんな経営者もいると思います。
私は目上の人を見て、この人本物だな。そう思える指標の一つに、どれだけ本質で物事を判断しているかという事を意識するようにしています。
それは、冷静さであったり感情的な発言という態度でも読み取る事ができますが、自分の頭で考え、正しいと思う事を迷わず実行する人なのかという事です。
決断にはどうしても感情が入ります。それを限りなく抑え、すぐに行動できる人は人間的にも強い人だと思います。
それは決断の速さにも繋がります。優れた人は決断が速いという事にも納得がいきます。自分に厳しく正しい事をやる。まさに成功者のマインドです。