経営者となって以来、僕は感情で物事を判断しないよう、常に自分をコントロールしてきた。感情が揺らぎそうになったときほど、理性の声に耳を傾けた。悩むことをやめ、ひたすら考えることに努めてきた。そう、多くの人は混同しているが、「悩む」と「考える」の間には、決定的な違いがある。
(堀江貴文 『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』 ダイヤモンド社)
「悩む」とは、物事を複雑に考えてしまう行為、対して「考える」とは物事をシンプルにしていく行為であると著者は言っています。
私達が過ごす時間の中で、最も無駄にしている時間が、悩んでいる時間と病んでいる時間だという事は前にもお伝えしてきました。それもそのはず、悩んだり病んだりしている先には何の解決策も糸口も見つける事ができないからです。
自分の頭の中で、悶々と良からぬ想像を膨らまし、結果、更に落ち込んで悩んでしまう。言ってみれば、「悩む」というのはネガティブな創造を生むだけの行為で、状況をより悪化させるだけの事。
物事をシンプルに考えるというのは、原理原則に従うという事です。もし、何かをやらなければならない理由がはっきりしているのなら、やるしかありません。しかし、「面倒」とか「しんどい」という感情があなたの理性を混乱させ、なかなか前に進めなくさせてしまいます。
このように、前に進めない人には、絶対に成功はこない。前に進める人というのは、己の感情に打ち勝つ事ができる人です。そういった意味で克己という言葉があるのだと思います。
成功するかしないかは、やはり心の差。マインドの違いだという事がはっきりと分かります。能力の差なんていうのは、たいした事ではありません。
感情に打ち勝ち、真っすぐ決断していける人間になりましょう。